DX企業に税優遇

政府与党は「令和3年度税制改正要望について」において企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を促進させるために新しい税制措置を検討していると公表しました。

DXとは

デジタルトランスフォーメーションの略語で言葉の意味だけを捉えれば「デジタル変革」という意味ですが、単にIT化という考えではなく、企業が行う経済活動のあらゆる要素を変革するためのデジタル活用という意味になります
ここでのポイントがデータとデジタル技術を活用して競争上の優位性を高めることが上げられます。
クラウドコンピューティングやAIやIoTなどデジタル活用を軸に従来なかった製品や、サービス、ビジネスモデルを生み出す企業をDX企業と呼び、今後政府が力を入れていく分野となるようです。

具体的な税優遇の対象と施行時期

現状ではまだ決まっておらず、認定制度については2021年の通常国会に改正案を提出し、取り決めを行う予定です。施行時期も決まっていませんが、5年以内を目標とする政府の動きは注視しなければなりません。

会計上のDX

会計の世界においてもIT化、クラウド化がますます進んでおり、クラウド上にデータを蓄積することによってどんな場所でもタイムリーな企業の情報を把握することができる時代になってきています。

DX化における現状の制度

・中小企業経営強化税制
中小企業経営強化税制とは、中小企業等経営強化法の認定を受けた経営力向上計画に基づき、一定の設備を取得や製作等した場合に、即時償却又は取得価額の10%の税額控除(資本金3,000万円超1億円以下の法人は7%)が選択適用できるものです。
これまで、生産性向上設備(A類型)、収益力強化設備(B類型)が対象になっておりましたが、新たにデジタル化設備(C類型)が対象に加わりました。

対象資産・・・機械装置 ソフトウェア、工具、器具備品 建物付属設備

対象期間・・・令和3年3月31日まで

・中小企業投資促進税制
中小企業投資促進税制とは機械装置等の対象設備を取得や製作等をした場合に、取得価額の30%の特別償却又は7%の税額控除(※税額控除は、個人事業主、資本金3,000万円以下法人が対象)が選択適用できるものです。

対象資産・・・機械装置 測定工具及び検査、工具、ソフトウェア、貨物自動車、内航船舶

対象期間・・・令和3年3月31日まで

中小企業庁ホームページ(https://www.chusho.meti.go.jp/)

まとめ

社内の業務効率や現状の制度、今後施行される制度を使うためにもDX化やIT化ということを念頭に置くことで今後の動きにすぐ対応し有利に進められると考えます。
一度検討してみてはいかがでしょうか。

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