リゾート会員権の会計処理について

リゾート会員権を取得した場合の会計処理について解説します。
基本的には資産計上することになりますが、一部経費計上が可能です。
リゾート会員権の所有(契約)形態に応じて会計処理が異なります。

所有形態

所有(契約)形態は共有制と預託制があります。

共有制(オーナーズクラブ制)

リゾート施設の所有権を会員で共有します。1つの施設を複数の会員で共有し、
不動産登記が必要となります。

預託制(メンバーズクラブ制)

入会時に入会金とは別に預託金を預ける条件で施設利用権を取得できますが施設
所有権は取得できません。預託金はリゾート施設運営会社の取り決めた据置期間
(10~20年)経過後、退会時に無利息・無配当で返金されます。

会計処理

共有制、委託制の会計処理(勘定科目)は次の通りです。

共有制 預託制
登録料・入会金 投資その他の資産(注1) 投資その他の資産(注1)
保証金・償却保証金 投資その他の資産(注2) 投資その他の資産(注3)
預託金 なし 投資その他の資産
土地・建物 有形固定資産(注4) 所有しないため計上なし
固定資産税 租税公課 所有しないため発生しない
管理費
年会費
接待⇒交際費 接待⇒交際費
従業員慰安⇒福利厚生費 従業員慰安⇒福利厚生費
その他の経費
 
印紙代⇒租税公課  印紙代⇒租税公課
登録手数料⇒支払手数料  登録手数料⇒支払手数料

(注1)契約期間の定めがない場合は繰延資産計上できません
(法人税基本通達 9-7-13の2では【会員としての有効期間が定められている】ものに
ついては繰延資産として償却できる、と明記されていますが、期間の定めがない場合
は計上できません)
(注2)償却保証金は償却とありますが、保証金の価値が時の経過により減少していくと
いう意味であり、会員権を譲渡(売却)した時に経費計上され、毎期償却計上しません。
(注3)保証金のうち、脱退時に返金のないものは「繰延資産」として計上し有効期間内の
償却が可能です。
(注4)建物部分については減価償却費を計上できます。
建物の法定耐用年数 39年(用途がホテルの為)
定額法→0.026%(平成10年4月1日より定額法のみ)

売却時

会員権の売却の際、法人契約と個人契約では会計処理が異なります。
■法人の場合
売却益⇒売却利益として課税
売却損⇒売却損として損金計上
■個人契約
売却益⇒総合課税の対象となる譲渡所得になり課税されます。
※土地建物や株式等を売った場合を除き、資産を売ったときの譲渡
所得は、給与所得や事業所得などの所得と合わせて総合課税の対
象となります。この総合課税の譲渡所得は、取得したときから
売ったときまでの所有期間によって長期と短期の二つに分かれます。
長期譲渡所得となるのは、所有期間が5年を超えている場合、
短期譲渡所得となるのは、所有期間が5年以内の場合です。

売却損⇒譲渡(売却)による損失は事業所得や給与所得など他の所得と
損益通算することはできません。

まとめ

リゾート会員権の取得する事により、大きな節税効果の対象にはなりませんが、
従業員慰安を目的に利用する事で社内の士気も上がるのではないでしょうか。
ただし、特定の従業員だけが利用する、など個人が負担すべき場合は給与扱いとなり、
源泉所得税が発生します。役員に限定される場合は定期同額給与に該当しないものと
して「役員給与」となり税務上は損金になりません。
会員権の所有(契約)形態によって会計処理が異なりますので、契約される際には税理士など
の専門家にご相談されることをおすすめします。

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