不動産会社の売上計上のタイミング
2022.1.25｜税務会計 不動産業
不動産会社における、法人税法上の売上計上時期に関して、「不動産販売」「不動産仲介手数料」に分けて解説します。
不動産売却の売上計上時期
原則
不動産会社において、販売用不動産は棚卸資産となります。
この棚卸資産は、引渡しがあった日において売上計上となります。
不動産における引渡しあった日とは、所有権移転登記の日と考えられます。
例外
棚卸資産である不動産の引渡し日が明らかでないときは、次に掲げる日のうちいずれか早い日に引渡しがあったものとすることができます。
①代金相当部分（おおむね50％以上）を収受するに至った日
②所有権移転登記の背院生をした日
不動産仲介手数料の売上計上時期
原則
不動産仲介手数料は、不動産の売買等の契約の効力発生日（不動産売買契約締結日）において、売上計上となります。
例外
不動産仲介手数料について、継続してその契約に関する取引が完了した日（不動産の引渡し日）において売上計上する場合には、その完了した日において売上計上しても良いこととされています。
ただし、取引完了日より前に仲介手数料の全部または一部を受け取っている場合は、その受け取った金額は、その入金日に売上計上が必要となります。
まとめ
このように売上計上時期に関しては、一定の要件を満たせば選択が可能となります。
決算期末前後の取引に関しては、採用する売上計上時期により、その期の法人税が大きく変わる可能性があります。
これは会社の資金繰りにも影響を及ぼすため、その会社に合わせた適切は判断を行うようにしましょう。
