売上から利益までを考える(収益モデル)
おはようございます。本迫です。
今回は収益モデルについて書きます。
家計簿まわすときにも役立つ話で、最近は規模拡大型案件に関わることが多いため、「モデル」で考える機会が多いこともありといった感じです。
1.導入(課題のイメージ)
やればやるほど損失が増える。
そんな状態に陥ったことはありませんでしょうか。
元手が自分の資金だけの場合は、どこかで限界を迎え支出ができない、のでこうはならないのですが、他から借りた資金で運営する場合、限界を超えた支出ができてしまうことを意味するため、気づかぬうちに損失をただ垂れ流すという運営を続けてしまうということがあります。
私生活でも同じようなことはあるので想像してみてほしいのですが、
自分の財産は少しずつでも増やせていますでしょうか?
貯金ができない、だけなら大丈夫です。他で投資をしていれば問題ありません。全体量がどうなっているかを見ていますかということです。
この財産全体量をまったく増やせていないという状態にあるなあという方は、「収益モデル」を作ってみること、考えてみることをおすすめします。
ちなみに、圧倒的に大きな収入源がある場合、でかつ、毎年その金額が増え続けている、という生み出す力が強い方には縁のない話かもしれません。考える必要なく困ることなくお金が循環していく環境であるということになりますので。
2.収益モデルについて
私がこれからいう収益モデルとは、簡単にいえば未来の家計簿をつくるための「目安」のようなものです。
収入 ー 支出 = 利益 > 0
上記の算式を満たす仕組みになるように考えることになります。
何の事業をするのかによりますが、支出には2種類あることを理解することから必要です。
①変動費:収入に連動して発生する支出
②固定費:収入に連動せず固定的に発生する支出
これを踏まえて、以下の算式で考えたほうが少し深度が高まります。
(収入 ー 変動費) ー 固定費 = 利益 > 0
シンプルな事業の場合は、変動費0円であるパターン(役務提供型)もありますが、このパターンは固定費であるにもかかわらず、変動費的性質があるということが注意点になります。「かかる金額は固定的ですが、そこから生み出しうる売上には限界がある」という意味です。そのため、人件費も変動費としてとらえたほうが良い場合があり、場合によってどちらの支出とみるべきかが変わるということがあります。
3.特に重要なファクター
モデル検討時に私が最重要だと考えている項目は「値付け」です。
「原価」に対して「売上」はいくらあるべきか、
「人件費」に対して「売上」はいくらあるべきか
ということです。
仮に、「原価」と同額の値段で売ってしまったとすれば、粗利がないので固定費を賄えず確実に損失が出ることになる、そういったイメージに直結させられる点でもこの項目は重要です。
※粗利:収入ー変動費
この考え方は、「コストプラス法」で、コストから逆算して売上を決めれば赤字になるわけがない、ということを目指すものです。役務提供型のビジネスは基本的にはこの思想に基づく値付けが多い気がします。
ただ、「売上」は「相手に与えた価値の対価」であるため、価値を大きく提供できるのであれば「コスト」をベースに算出する必要性はなく、極端なことをいえば、原価の数十倍の売上を設定していくことも可能です。
また、「価値」には相対評価の要素があり、他で買えばいくらだからこの商品の価値はこのぐらい、という感覚にある程度影響されます。そのため、競合が多い分野である場合はどれだけコストがかかったとしても他でもっと安く売られていれば、顧客が感じる価値はその安い金額に影響されてしまい、コストを回収できない価値でしか売れない、ということが起きたりします。
このような考え方を意識し、値段を設定するときには少なくとも「コストプラス法」で算出した金額を下限とする。そうすることで、損失がでにくい事業とすることが重要です。
ただ、顧客が感じる価値がそれ以下となっているような場合は、コストを削減できないだろうか、と考えて構造を変えるか、そもそも事業から撤退するか、といった判断に至ることになります。
4.知っておくと良い指標
とりあえず3つ選びました。モデルを考えるときに意識したいものになります。
①損益分岐点
事業が赤字にならないために必要な最低売上額を指します。
粗利が固定費と同額になるときの「売上」といいかえることもできます。
この金額が継続的に未達である場合、事業撤退を考える必要性が高い状況と言えます。
②労働分配率
粗利に対する人件費の比率です。
言い換えると、稼いだお金の内いくらを給与に充てることができたか、という指標でもあります。
これは業種により異なりますが多くとも75%ぐらいが上限のような気がしてます。
事業運営上必須要素になるものとして、消耗品、場所代、システム費などがいくらかは必ず必要だからです。
③1人当たり売上高or一人当たり粗利
売上や粗利を人員数で割って算出します。
この項目は「採用」や「個人の売上目標」などに使えるため意識していきたい項目です。
「採用」面では、売上や粗利がいくらあれば「何人」採用可能、という枠を考えることに使えます。
また、「個人の売上目標」面では、個々の給与の「原資」にあたる部分といえるので、この金額を引き合いにいくらの給与になる、といった話がしやすい指標になり、ひいては従業員のやる気に火をつけるような要素でもあると言えます。
(ただ、個々に対応する売上のセクターを分ける、などある程度詳細に見える化しないと、あいまいな数値が出てしまうのでぼやけた数値を扱わないようにする工夫は必要です。)
5.おわりに
雑多な感じにしかならなかったのですがこれで終わりにします。最近は「経営」ってなんだろうかと考える機会が多く、分析をよく行っていたので、頭の整理を兼ねて書きました。
いろいろ用語も書きましたが普段は用語名は考えてないです。たぶん何か専門用語あるだろうと思っていたので、書くついでに調べながら使いました。
税理士業は「小規模事業の支援」が主な業務にあると私は考えておりまして、この「小規模事業」には「個人経営の事業」と「組織経営を目指す前段階的事業」があると感じています。
前者は経営は必要ありません。単位が「一人」であるため、売上をあげれば自身の給与が伸びるというシンプルな図式になっているためです。
後者は経営が必要です。構造を考えて、仕組みを作り、そして人に任せる。人が増えるほどに「構造」で把握することの重要度が高まり、それが歪んだときには軌道修正する、そういった業務のもろもろが必要で、つまり「経営」が必要なのです。




