税理士をしている理由

おはようございます。本迫です。

本日は税理士をしている理由というタイトルにしました。
今年の税理士試験の合格発表が11月29日にあったばかりで、
12月といえば試験の話題が毎年あがるのが弊業界なので税理士に関する話をと思ったところです。

1.税理士になった理由①(自分のやる気はどこにあるのか)
仕事は「やるからにはやる気に満ちた状態でやりたい。」と考えています。
だから、どんな仕事ならやる気になるんだろうという観点です。
「出来る限り広い範囲の人に関わることができて、あくまでサポートをしたい」
この考えに合いそうな仕事として、僕が学生時代に想像できた仕事が税理士だったわけです。
仕事、要はお金を稼ぐということには必ず税の話、お金の話がつきまとうので、ここに強くなればいろんな人を手伝えるなと。
そんな理由です。今思えば安易な判断だったかもとは思いますがそれなりに思った通りの補助職的立ち回りが出来ている、
そう思って過ごしております。
僕は仕事以外でもほとんどのことにこの考え方が当てはまります。「自分のため」を中心にすえて物事を考えたとき、
どうしてもやる気が出ないんですよね。別にやらなくてもいいよねって考えてしまいます。
人の役に立つのであれば頑張れる、そういう感じです。

2.税理士になった理由②(試験さえ通ればなれる仕事だった)
僕は組織に属することが上手くないタイプです。面接があればだいたい落ちる、そういう人物像です。
不器用なので、だいたいこうする、とか普通こうする、みたいなことに対処できません。
「普通ってなんですか?」って聞いてしまうようなタイプです。まあめんどくさいやつでして、僕なら僕を雇いたくないです。
なので、「ルールが決まってる世界」であれば僕も働けるかなと。法律とかかなと。
そこで、税理士ならなれそうだなと思ったんですよね。なぜ思いついたのかはよくわかりません。
幼少期から勉強だけは強かったので、試験は時間さえかければクリアできると思ってたのもあります。
なお、「ルールが決まってる世界」だと思ってたのはあくまで当時の話で、今は全くそんなことないと感じています。
そんな世界があるわけなかったんです。そのような仕事は全部AIがやれてしまう時代になりました。

3.税理士を続けている理由①(公益に資する仕事といえる)
税理士になってから気づきましたが、とても世の中のためになる仕事であると感じています。
目の前の人の手助けという視点しか当初はなかったのですが、社会全体の目線で見ても意義がある仕事です。
納税は国民の義務なのですが(憲法30条)、税はごくまれに理不尽に課せられることがあります。
日本は、原則として納める税額は自分たちで計算しましょうという仕組みのため、
無駄に多額な税金を納めるということは本来ないのですが、自分で計算・申告した税額は間違っていることがあります。
この場合、国から調査されることになりますが、調査を受ける際に自分の商売を国にうまく説明できないことがあり、
誤った解釈をされてしまい、大きな税額が発生したかのように扱われてしまうことがあります。
そういったことが起きないように、国とは違う立場にいて、国から認められた税のプロである税理士が、
納税者に変わって税計算をしたり、国に対して説明をしたりします。
納税者に寄り添った立場から適切な計算・申告を考えていくことが求められます。
また、この税の仕組みの複雑さゆえに、納税者には事務負担が多大にかかることになるわけですが、
この事務負担が軽い方法を考えていけるのも税理士だけだと私は考えています。
税に精通し、なぜそれを行うのかを知っているからこそできる助言がこの分野にはあります。

4.税理士を続けている理由②(対等な関係性が構築しやすい)
これも税理士業をしていて気づいたことですが、内部でも外部でも対等な関係を築きやすい職種だと思っています。
他人にいわれるがままに仕事をするというようなことは起きませんし、立場が上だと思われる相手に対しても、
いうべきことは言う。そういった姿勢が求められる仕事ですので、対等な関係が作りやすい仕事だと考えています。
僕は間違ったことは絶対にやりたくないし、違うと思えば違うと言いたい性分なので、合っていると感じています。
経験則によるものですが、「税理士は経験してきた仕事しか強くない」職種です。
長く税理士をしてきた人は当然に税に精通していると普通は思いますが、そんなことはないわけです。
目の前の事案に近い案件をいくつこなしたか、類似事例に関する研究をどれだけしたか、
どれだけ目の前の事例に対して真摯に時間をかけて検討したか。
そういったことを多くした人でなければ、正しい税務判断は行えません。
事例を担当している人自身が一番時間をかけて対処することになるため、
上司や相談役につく人よりも担当者本人の方が正しい判断を行えると私は考えています。
もちろん、盲目的な場合もあるので第三者視点もとても大事です。
そのため、上下関係を築くよりも、横の関係として、対等な立場として、お互いがお互いの意見を受け入れていくことが
この業界で生きる上で大事なことなのだと思います。
実際に、他の税理士の方とお話させていただくと、私は若造に分類されますがとても尊重してくれていると感じます。
とてもありがたい環境です。

5.さいごに
4つにわけて書きましたが、総括すると、
「誰かの役に立ちたいという欲求はあるが、社会の歯車にされたくはなく、自分の力で社会や人のために貢献したい」
という感じなのだと思います。
そう考えたときに、この仕事は本当にオススメできる職種であると自信を持って言えます。
弊業界は人材が不足している状態が今後も続くはずですので、もっと税理士になる人が増えればいいなと思っております。


全然関係ない写真を今日ものっけておきます。
入間の航空祭を見にいってきたんです。
人混みがすごかったですが、ブルーインパルスはもっとすごかったです。